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2008年7月27日 - 2008年8月2日

2008/08/02

読書メモ 2008/08/02

今週は三冊。

7月31日には、『iPS細胞 世紀の発見が医療を変える』を単独著述で出版した八代嘉美くんの出版記念パーティーに出席してきました。白衣を着た「ハカセ」たちがいっぱいいました。来場されていた川又千秋さんとも初めてお話させてもらいました。なかなか楽しい仲間たちいっぱいのパーティーでした。


105/200 八代嘉美、『iPS細胞 世紀の発見が医療を変える』、平凡社新書、2008

iPS細胞 世紀の発見が医療を変える (平凡社新書 431)
八代 嘉美
平凡社
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iPS細胞発見に至る歴史、その可能性などがわかり易く書いてある。筒井康隆さんが帯で書いている通り、6章以降は圧巻。


106/200 ロバート・A・ハインライン、福島正実訳、『夏への扉』、ハヤカワ文庫、1979

夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))
ロバート・A・ハインライン 福島 正実
早川書房
売り上げランキング: 994

何度読んでもすばらしい。ハインラインの近未来の描写はことごとく魅力的。何度でも読み返したくなる名作。


107/200 小川一水、『フリーランチの時代』、ハヤカワ文庫、2008

フリーランチの時代 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-8)
小川 一水
早川書房
売り上げランキング: 465

書き下ろし「アルワラの潮の音」は『砂の王』の短編。意外な展開に驚かされた。

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2008/07/28

ねじ

「ねじ」を「ねじ」と書くか、「ネジ」と書くか、「螺子」と書くかで、だいぶイメージが違います。「ねじ」は柔らかくて、一般的な感じ。「ネジ」は固くて文字通り留め金としての部品。「螺子」は難しい純文学小説に出てくるようなイメージ。

頭の中にあってちょっと外れたりするのも「ねじ」。物理で習う「右ねじの法則」も「ねじ」。数学で習う「ベクトルの外積」も「ねじ」。スクリュードライバーでまわして締め付ける「ネジ」以外のものは大抵「ねじ」です。

初めてドライバーを買ってもらって、いたるところをネジで締め付けて、というよりも穴を開けてネジだらけにした記憶があります。壁という壁、柱という柱に ネジを取り付けて、親にえらく叱られました。ネジを回して取り付けるという作業がなんとなく大好きでした。今では単なるドライバーではなくて、電動式ドリ ルの先にドライバを取り付けて、ネジを回すというのが快感になってきています。

ネジは普通、右に回すと締め付ける方向、左に回すと緩める方向に螺旋の切込みがついています。逆ネジというのがあって、通常とは逆の向きに切りかき螺旋が入っているので、左に回すと締め付ける方向になります。

扇風機の羽根を止めるネジは何故か逆ネジです。羽根が右回りに回るので、正ネジだと緩んでしまうからです。緩まないようにするためには羽根とは相対的に左 回りでネジが締まるようにしておかなければならないのです。しかし、昔からずっと疑問に思っているのですが、なぜ、羽根の回転方向を逆にして、ネジを正ネ ジにしないのでしょうか。きっと深いわけがあるんでしょうけれども、全くわからないまま今に至っています。

ひらがなで「ねじ」といえば最初に思い出すのが頭の中の部品。「ねじが一本足りない」とか。よく言われます(笑)。いいんです、一本足りないくらいが丁度 いい。人間、一本どころか何本も、どこかのねじが緩んでたり、外れているものなのです。頭のねじが全部しっかり締められている人なんて、堅くて付き合いづ らいにきまっています。

その外れたねじを補ってくれるのが、インターネットの情報。足りない部分を埋めてくれる情報がゴロゴロしています。いや、しているはずなのですが、実際に はちゃんと見つけられません。そこで必要になるのが検索エンジン。そしてソーシャル・ブックマーク。これを使って、自分から抜け出たねじを補うための情報 を探し出すのです。検索エンジンは文字通りいろいろなサイトを検索して与えられた言葉に対してよりよいと思われるサイトを紹介してくれるものです。一方、 ソーシャル・ブックマークは人間の手で有用な情報をフィルタリングするようなものです。

いずれの方法も、探すべき情報が見つかればよし、見つからなければ別なキーワードを入力してやる必要があります。頭の中のねじがひとつはまっても、まだまだ緩んでいるところがたくさんあります。情報検索という方法によって、緩んだねじを締めていくのです。

ところで、インターネットには脆弱性という大きな穴が所々にあいています。この穴をふさぐ「ねじ」が情報セキュリティというわけです。情報セキュリティは 色々な要素で成り立っていますから、さしずめ、ねじは超合金Zでできていそうです。その超合金Zのねじを使って、脆弱性の穴を埋めていくのです。時には、 無理やり穴を広げてセキュリティのねじで埋め込んで行くことも必要です。これはかなりの荒療治ですが。

「どうやらあのソフトウェアに穴があるようですよ。」

「そうですか。それではひとつ、ねじを詰めなきゃいかんですね。」

「確かに。ねじ一本で済めばいいんですが。」

「じゃぁ、二、三本用意しておきましょう。」

「二、三本といわず、十本くらい用意しておいて、穴のあいていないところにもねじ込んでおきましょう。」

「それはやりすぎでは。でも、仮止めくらいはしておいてもいいかもしれませんね。」

という会話が、「ねじ」という隠語を用いて、情報セキュリティ専門家の間では日常茶飯事のように交わされるのでした。嘘です。

頭を振るとカラコロと音のする外れたねじですが、それも人の一部。いいじゃありませんか、ねじが外れているくらい。今の世の中、ぎすぎすしたり、いらいら したり、世知辛いものです。そんなところでまっとうに暮らしていくためには、ねじの数本くらい外してしまいましょう。ねじをはずして、ついでに羽目もはず してしまえばいいんです。楽しい世の中になること請け合いです。

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2008/07/27

カニ

「カニとIT」なんて事を考えて見たりしました。考えてたどり着いたのは、「カニ」ではなくて「味覚とIT」でした。その話は後ほど。

カニというと、食卓にどさりと置かれたカニを前にして、何人かが一言も発さずに黙々と身をほじくりかえして食べる姿を想像してしまいます。カニを食べる時はみんな寡黙になりますね。それだけおいしいということなのでしょう。

しかし、私の場合、カニはあんまり好きではありません。魚介類全般ですが、刺身や寿司は好きですが、調理すればするほど食べられなくなります。生、焼く、 煮るの順番で食べられなくなります。本当においしいカニ、魚介類を食べたことがないからかもしれません。カニ鍋やカニの味噌汁なんて、できれば口にしたく ないくらいです。カニ味噌は生でもダメ。口にすると生臭くて死にそうになります。

一度だけ、焼きガニというのを食べておいしいと思ったことがあります。どこの店だったか忘れてしまいましたが、カニというのはこんなにおいしいんだ、と感 動したのを覚えています。焼きガニを求めて探し回ったこともありますが、それ以来、おいしい焼きガニには出会っていません。

小学生の頃は仙台に住んでいました。その頃、父は石巻などに出張に行っては、毛ガニなどをどっさり持って帰ってきたものでした。好きな人にはたまらないでしょうが、私にとっては苦痛の毎日。はっきりいって、毛ガニはみたくもありません。

大学は新潟大学でしたから、下宿から車で一時間も走ると「寺泊」という海産市場に行けました。東京の友人が遊びに来た時のこと。寺泊に連れて行ってやりました。「オレは食わんぞ」と言ったにもかかわらずカニをどっさり買い込んで帰ってきました。

「ゆでよう!」という友人に対して私は、「ゆでてあるからそのまま食えるぞ。」と教えたのに彼は譲ろうとはしません。

「ゆでる。」

「ゆでるな。」

「いや、一応安全のためにゆでる。」

「頼むから止めてくれ。」

「オレが死んでもいいのか。絶対ゆでる。」

という会話があったかどうかははっきり覚えてはいませんが、そんな押し問答があった挙句、結局彼は大量のカニをゆで直しました。

当然、部屋中、カニの臭いが充満。洗濯物も布団もなにもかもカニの臭いでした。再度書きますが、私はカニとカニの臭いが好きではありません。考えても見てください。そんな人間の部屋がカニの臭いだらけになったら、どんなに苦痛か。

しかも、友人は食べきれずに残して帰って行きました。冷蔵庫にはゆですぎのカニがごろごろ。仕方なく大家さんと下宿の住人にお配りして後片付けしたものです。その後一週間ほど臭いには悩まされました。

さて、「カニとIT」ですが、味覚をなんとかして伝達する方法はないか、と考えていました。香りをネット経由で再現する方法は研究が進み、実験段階に入っています。それでは味覚も同じように実現できるのではないか、などと思っています。

舌には「味蕾(みらい)」という突起があり、その突起を刺激することで「味」を感じます。甘い、苦いなどの味覚は刺激される味蕾の位置で決まります。ということは、味覚は位置情報で表せるということにはならないでしょうか。

私はその道の専門家ではないので、何か勘違いをしているかもしれません。ただ、大まかなところ、そんなに間違っていないような気がします。味覚を位置情報 で伝達し、受け取った方はそれを舌への伝達機器で置き換える。そうすれば、遠隔地に味覚を伝達できる可能性が出てきます。なんだか面白そうではありません か。言うが易しでしょうけれども、是非ともこの線でどなたか研究してみませんか。それともそういう研究も進んでるのかな。

ところで、味覚を情報として伝達するのとは逆に、味覚を情報の伝達手段として使うという方法も考えられます。味で交信するというわけです。そんなSFを書 いちゃったのが梶尾真治さん。「地球はプレイン・ヨーグルト」という宇宙人とのファースト・コンタクトを描いた小説があります。カジシンテイスト満載なの で、是非ともご一読を。同名の『地球はプレイン・ヨーグルト』、あるいは『フランケンシュタインの方程式』という短編集に掲載されています。

かなり「カニ」から話がそれてしまいました。そういうわけで(どういうわけだ)、私はカニがあまり得意ではありません。でも焼きガニは好きですので私にカニをご馳走しようという方は、是非とも焼きガニを(笑)

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